PAHのお薬
PAHを完全に治すことは
難しいとされてきましたが、
狭くなった血管を拡げるお薬を使うことで、
病気の進行を抑えることが期待できます
PAHを完全に治すことは難しいとされてきましたが、最近は、お薬を使って狭くなった血管を拡げることで、病気の進行を抑えることが期待できるようになりました。
しかし、病気が進行して肺動脈が拡がりにくくなると、肺移植が必要となる場合があるため、より早い段階で病気の進行を抑えることが重要です。
肺の血管を拡げるお薬は、現在、大きく3種類(エンドセリン受容体拮抗薬、PDE5阻害薬・sGC刺激薬、プロスタサイクリン受容体作動薬・プロスタサイクリン製剤)に分けられます。これらのお薬はそれぞれ作用が異なり、2種類以上を組み合わせて使用すること(併用)でより良好な効果が期待できる場合があります。
肺の血管を拡げるお薬
エンドセリン受容体拮抗薬
血管を収縮させる物質を働かないようにするお薬
PDE5阻害薬・sGC刺激薬
血管を拡張させる物質を増やすお薬
プロスタサイクリン受容体作動薬・
プロスタサイクリン製剤
血管を拡張させる因子を補充する、または血管を拡張させる物質を増やすお薬
患者さんの状態から
主治医が必要と判断した場合は、
肺の血管を拡げるお薬以外の治療を行います
患者さんの状態から主治医が必要と判断した場合は、肺の血管を拡げるお薬以外のお薬を使用します。
また、お薬以外の治療には酸素療法や肺移植があります。
肺高血圧症治療ガイドライン(2017年改訂版)より作成